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戦略的コミュニケーションセミナー 2006
日本語コース

履修者募集

募集は終了しました

1. 概要

日本語セミナーでは, 聞く, 話すから, プレゼンテーション, ディベート, ネゴシエーションなどコミュニケーションノウハウを集中的に教育します. 技術力はあるが社会に出た後のコミュニケーション能力に不安のある方にぴったりのコースです. 本セミナーは, (財)NHK放送研修センター(http://www.nhk-cti.jp/)が, 豊富なコンテンツを12回(1回2コマ)に濃縮し, エグゼクティブ・アナウンサーが講師を担当します.

昨年度受講者感想文からの抜粋

  • このセミナーは, 自分のコミュニケーションのやり方について, 多くの「気付き」を得られるものでした. セミナーでは, 講師の話を一方的に聞く時間は少なく, 受講者が実際に課題に取り組むことに重点が置かれています. 受講者は皆の前で話し, その姿をビデオで撮影されます. その後, ビデオを見て振り返るのですが, これが一番価値ある作業です.
  • このセミナーを受講したら, とても恥ずかしい思いをします. しかしながら, その後は自分の日本語力, 言動に自信を持って今後の人生を過ごすことができると思います.
  • 要点がぼける. 何をいってるかわからない. 直したいと思っていたけど手をつけられなかったあなたの「ことば」. この講義なら, 何を, どうすればいいのかがやっと具体的に掴めます. 一生に私たちは何時間喋り, 何時間聞くのか. この二つが変わるってことは, 人生が変わる.

日程

日付 時間 クラスA クラスB
7/28(金) 10:30〜18:00 総合校舎207セミナー室 総合校舎206会議室
7/31(月) 10:30〜18:00 総合校舎406セミナー室
8/1(火) 10:30〜18:00
8/2(水) 10:30〜18:00
8/3(木) 10:30〜18:00
8/4(金) 10:30〜18:00

3. 募集(情報学研究科大学院生)

履修希望者は, 志望動機を記述し miryoku at ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp へ申し込みください. 6日間のコースに全日参加できることが申し込みの条件となります. 申し込みのなかに, 「事故, 病気などがない限り全日参加します. 」という誓約文を入れてください. 申し込み多数の場合には, 志望動機を基に30名を選考後, 2クラスに分かれて受講していただきます.

  • 一次募集: 2006年6月15日(締切)
  • 二次募集: 一次募集で定員を超えれば, 二次募集は行わないこともあります.
                   2006年6月30日(締切)

4. 単位(社会情報学専攻大学院生)

戦略的コミュニケーションセミナーは通年2単位(増加単位)です. 6日間のコースに全日参加し, 感想文を miryoku at ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp に提出することで, 戦略的コミュニケーションセミナーの通年2単位(増加単位)が与えられます. なお, 感想文はWebで公開されます.

日本語コースプラン

日程 テーマ 項目 内容 講師
7/28(金) 話  す 話すことの特性 消えることば、或いは時間のことば 半谷進彦
木原秋好
パブリックスピーキング 場のことば おしゃべりや会話との違い
組み立てて話す(1) 全体と部分、話す順序、内容を整理する
組み立てて話す(2) 相手に合わせる、内容を絞る
7/31(月) スピーチ 具体性、何を話すのか 事実と意見、話材探しと取捨選択、展開のイメージ 半谷進彦
木原秋好
どう話すのか 最初の一言、事実を語る、気持ちを語る
聞き手をひきつける 具体例の出し方
発声・発音 明快な声と歯切れよさ
8/1(火) プレゼンテーション プレゼンテーション(1) 視覚情報をともなった発表、パワーポイントを使う 半谷進彦
木原秋好
プレゼンテーション(2) シーンを構成する
プレゼンエーション(3) 研究を発表する
素材から発表まで 存在感のあるプレゼンテーター
8/2(水) き  く プレゼンテーション(4) 改善する 半谷進彦
木原秋好
3つの聞く 聞く、聴く、訊く
訊く 広く訊く、深く訊く
問いに答える きちんと答える、話を進める
8/3(木) ディベート ディベート(1) ルールと考え方 半谷進彦
木原秋好
ディベート(2) 論題を決めて討議する
説得力 論証する
判定する 優劣を決める、判断基準を考える
8/4(金) ネゴシエーション 折衝する(1) ルールと考え方 半谷進彦
木原秋好
折衝する(2) 提案する、相手の立場を考える
折衝する(3) 合意点を見つける
評価する 合意結果を評価する

講師プロフィール

(財)NHK放送研修センター 日本語センター
エグゼクティブ・アナウンサー

半谷 進彦

  • 研修実績

    NHK職員研修,企業・団体研修,各種セミナー講師,東邦大学医学部,東海大学医学部 非常勤講師 「日本語センタースクール」講師

  • 経歴
    昭和40年 名古屋大学文学部卒業
    同年 NHKアナウンサーとして入局
    東京アナウンス室,名古屋,広島,長崎,松山などの
    各放送局勤務
    平成 5年 (財)NHK放送研修センター日本語センター
    平成18年 日本語センター専門委員
  • 主な担当番組

    「国会中継」「NHK特集」「ラジオジャーナル」など,社会報道番組を担当

  • 著作

    『基礎から学ぶアナウンス』(NHK出版)



(財)NHK放送研修センター 日本語センター
エグゼクティブ・アナウンサー

木原 秋好

  • 研修実績
    • 教育関係:「先生のためのことばセミナー」(話すトレーニング)
    • 企業・自治体研修:「自治体職員のためのプレゼンテーション・折衝力向上研修」「実践ビジネストーク研修」
    • アナウンス指導:アナウンサー専門研修,ケーブルテレビ局アナウンスメント研修
    • 日本語センタースクール:「最新アナウンスカレッジ」
    • 大学生セミナー:「大学生アナウンス・トレーニング」「就職面接トレーニング」
  • 経歴
    昭和47年 東京大学文学部美学科卒業 NHKにアナウンサーとして入局
    高松局を振り出しに,東京アナウンス室のほか,秋田局,
    函館局,広島局でアナウンサーを歴任
    平成14年東京アナウンス室長
    平成17年NHK放送研修センター 日本語センター 現職
  • これまでの主な担当番組

    文化教養番組司会,テレビ・ラジオニュース,「ニュースセンター9時」など番組リポーターなどを担当.
    また,「実践はなしことば講座」「素敵なはなしこと」など,ことばをテーマにしたテレビ・ラジオ番組を制作.

  • 著作

    番組テキスト『はなす きく よむ』(共著)日本放送出版協会刊
    CD教材『アナウンス教室〜アナウンス編』制作NHKサービスセンター発行

受講者感想文

質問

  1. 友達や後輩に勧めるとしたら、どのような言葉になりますか?
  2. 自分がここで一番成長したと思うテーマを一つあげて、その理由を教えてください。

感想

  1. 自分の話し方のスタイルや口癖, 身体や手の動きの癖などを客観的に見つめなおす貴重な体験となりました. スピーチやプレゼンのテクニックを知った上でほとんどの時間を実践に費やすことで, 短期間ながら自分でも戦略的に話す能力が身に付いたと実感できます. この経験は今後の研究発表や面接, スピーチの場で必ず役立つことでしょう.
  2. 2日目のスピーチです. スピーチの材料から骨組みをつくり, 相手を説得するように話す技術が身に付いたことにより, 翌日のプレゼンテーションもうまく行うことができました. 今後最も活かすことのできる能力だと思います.
    (知能情報学専攻 M1)

  1. このコースの名前だけを聞くと, 普段日本語を使っている我々にとって必要のないように思えるかも知れない. しかし, 日本語のプロである元アナウンサーの方による授業を受けると, 自分の表現にはまだまだ工夫の余地が沢山ある, ということに気づくことが出来る. プレゼンテーションやスピーチ, ネゴシエーションといったこれからの人生でも使うことの多いテーマについて, 考え方やテクニックを学べたのは非常に良かった.
  2. スピーチの授業です. 話し方について, 自分の喋っている姿を客観的に見ることで直した方がいい点に気づくことが出来ました. 普段, 自分の話し方を録画して見る機会というのは滅多にないので, この講座を受けていなかったらどこが問題なのかすら分からないままだったと思います. 講座を受講し終わった今もまだまだ直っていない点は多いですが, 問題点は認識出来たので, 今後実際に喋る機会にはその点を意識しこれからも上達していきたいと考えています.
    (社会情報学専攻 M2)

  1. 日本語で何かを伝えるのには, 方法論があることがわかりました. 普段, 自分の言葉が他の人に伝わらないのはなぜなのか, また, 自分の言葉が人に伝わるときには, なぜそれが伝わるのかを考える機会を得ることができるでしょう. 研究者にとっては, 人に自分の研究を理解してもらうことが最も重要なことの1つです. ちょっとしたテクニックで, 他の人への伝わり方が変わるように思います. 本セミナーでは, このテクニックの一部を教えていただくことができます.
  2. 第1日, 第2日の「話す」および「スピーチ」です. ここでは, ボイスレコーダーやビデオカメラを使って, 自分の話し方の特徴や, 欠点について解説していただきました. NHKアナウンサーの話し方と自分の話し方のどこが違うのかを教えていただきました. 自分の欠点は, それまでに想像もしていなかったところにありました. 欠点の指摘は, セミナー全体を通しての最大の収穫だったように思います. 3日目以降の講義は, 如何に論理的に話すかという内容でしたので, 研究室での指導と大差がなかったように思います.
    (知能情報学専攻 D2)

  1. 己を知ることが出来る
    私の中で, 日本語コースで学んでいく中で一番感じたものは自分の欠点でした. 1日目の自己紹介から始まり, スピーチやプレゼンテーション, ディベートなどなどコミュニケーションに必要であろう場面を可能な限り経験したと思います. そのたびに, ビデオやボイスレコーダーにとられ, それを見返しました. ビデオやボイスを見直したり, 聞き返し足りするたびにものすごく恥ずかしい思いもしましたが, それ以上に自分はどこが出来ていないのか, 自分には何が足りないのかを痛感していました. それが, 自分はこれからどうすべきかというものを示してくれていました.
    授業の形も, 普通なら勉強→実践となるでしょうが, このセミナーはまず実践ありきで, その後勉強という形でした. 現状で自分がいかに出来ていないかを痛感し, 反省するにはとてもよかったと思います.
  2. 聞くことや話すことについての心構え
    人の話を聞くことや, 自分で自分の思っていることを伝えることがいかに難しいかをこのセミナーで思い知りました. そして, そのために普段から自分が聞いたり話したりするための心構えというものを知りました.
    このセミナーでは, スピーチやプレゼンテーションでどのようにすればいいのかや, 人の話はどのように捉えるべきなのかなど具体的なことも沢山学びました. しかし, それよりも聞いたり話たりするための, 自分が話すときは聞いている人が主役であるとか, 人の話を聞くときは相手の意図を考える, など当たり前のようで以前の私にはまったく意識していなかったことをたくさん気づきました. もしこのセミナーを受けていなければ, 私は永遠にそれを気づいていなかったかもしれません. また, それらはこれからおそらく一生忘れないと思います. それが, 自分にとって一番の成長だったと思います.
    (社会情報学専攻 M1)

  1. このセミナーは朝から夕方までありましたが, あっという間に時間が過ぎてしまいました. とても興味深く, 楽しい時間だったからだと思います.
    これまで, 当たり前のように使っていた自分の日本語がどのように聞かれているのか確認することはなかったと思います. このセミナーでは自分の話し方や聴き方を確認することができます. また, 生徒が主体となって話す時間がとても多いです. しかも話している自分の様子をビデオで撮影されます. このビデオで自分の姿を振り返ることができるので, 実践→評価が的確に行えます. もちろん, 先生には個別に改善点を指摘してもらえます. 生徒同士でも意見の交換をし合うので, コミュニケーションで大切なものは何かをよくよく実感できる貴重な機会になると思います.
  2. テーマは「聴く」です. このセミナーには自分の「人と話す」ことへの力不足を感じて受講することを決めました. しかし, セミナーを終えると「聴く」力も不足していることを知りました. 話すことの評価は研究発表などである程度行ってきたこともあり, 自分なりに課題を感じてきました. しかし, 自分の「聴く」力を評価したことがあまりありませんでした. そのため, 自分が人と円滑に話していくためには「聴く」力もトレーニングも必要であると実感できました. コミュニケーションは相手がいて成り立つもの. 相手のメッセージをうまく汲み取ることから始まるということを学べました.
    (社会情報学専攻 M2)

  1. 普段何気なく使っている日本語, 特に話し言葉によるコミュニケーションに関して, 再発見・再認識し, 見つめなおす機会となります. このセミナーにより, 話す側として注意すること, きく側として注意することについての指針を得ることができるでしょう.
  2. 1日目の「話す」です. 聞き手に伝わるように話すこのとの重要性とそのための話の組み立て方やしゃべり方のポイントを, 自分を含んだ参加者達が実際に話した内容を振り返りながらチェックしていくことで実感することができました. 「話す」で学んだことはその後のテーマの基礎となりました.
    (社会情報学専攻 D2)

  1. このセミナーは受動的なものではないため, 最初は積極的に取り組むことに抵抗を感じる方もいるでしょうが, これからどんな道を進むにしても, 必須となることをたくさん学ぶ機会となると思います. 最初の敷居さえ越えてしまえば, とても有意義な時間を過ごせると思います.
  2. 成長したとまでは言えないかもしれませんが, 相手の情報を的確に聞きだして, 自分の中で処理をして, ロジカルにまとめた上で出力する, という流れを実感として体験できたと感じています. 最初の「話す」「聞く」の課題からディベート, ネゴシエーションなどを通じて体感できました. この流れは, あらゆる場面で必要になることで, 同時に実践することはとても難しいと感じました. まだまだ十分に達成できたとは言えませんが, はじめの一歩を踏み出せたと思います. これからさらにレベルアップしていく指針とすることができるのではないかと思います.
    (通信情報システム専攻 M1)

  1. このセミナーの優れたポイントは, 自分の話し方を客観的に見ながら, 改善点を探すことができる点です. 話し方やプレゼンテーションの仕方について書かれてある本は多くありますが, それだけで話し方は上手にはなりません. まず自分についてよく知り, できていることとできていないことをよく理解することが重要です. このセミナーではそれができます.
  2. 私が成長したと思うのはプレゼンテーションです. いままでは, 自分のプレゼンが人に伝わっているかを十分に意識していなかったことがわかりました. それは, 先生に「わかりずらい」とはっきり指摘してもらったことと, どこがわかりづらいのかを具体的に指摘してもらったことによって気づくことができました. さらにその自分の姿をビデオにとって見ることで, 自分でもそのわかりづらさを確認することができました. まだまだわかりやすく話すことは十分にはできませんが, 自分の現状を客観的に把握できたことが大きな収穫でした.
    (社会情報学専攻 M1)

  1. プレゼンテーション, ディベート, ネゴシエーション, これらを行う能力は社会に出ていく上で必要不可欠な能力あると言っても過言ではないかと思います. そうした能力を上昇させる上で, この機会はまたとない機会であると思います. また, 苦手意識を持っている人には特にお勧めします. 僕自身非常に強いコンプレックスを抱えていましたが, そうしたコンプレックスを緩和させてくれると思います.
  2. 一番のメリットは, どういったものが良いプレゼンテーションかを知ることが出来た点だと思っています. 私のプレゼンテーションがこの数日間の間に格段に改善されたとは思えませんが, 目指すべき頂が分かったという点において, 私自身が成長したと思っています.
    (社会情報学専攻 D1)

  1. 時間や労力を費やしてでもより良いコミュニケーションスキルを身に着けたいと思えたことが一番の収穫でした. セミナーを受けて, 私はいかに自分の言葉に敏感でなかったかを実感し, 継続的な努力の必要性を痛感しました. もちろんセミナー中での短期的な成長も見込めます. しかし, 癖のある発話や敬語を矯正したり, 普段からスピーチのためのエピソードを蓄積したりといった長期的な努力が重要になります. このセミナーでは各受講者のスピーチを録画します. 自分のスピーチを客観視し, 先生や他の受講者から詳細な評価を受けることで, 継続的に改善していくための指針とモチベーションを獲得することができます.
  2. 最も成長したテーマは「話す」です. このテーマでは, 内容の整理や順序の決定といったあらゆるコミュニケーションの基礎となるスキルを習いました. 文字にすると「聞き手の立場から要点を整理し, 話題を一貫して, 余計なことを言わない」という単純なことです. しかし, 実践は難しく, セミナーを受講するまでこれを訓練する機会を得ることができませんでした. セミナーでは多くの事例を用いて的確に整理し話すための訓練を集中的に行ったため, 以前より内容の整理や順序の決定の方法を改善できたと実感しています.
    (知能情報学専攻 M1)

  1. このセミナーに参加して, 人前で話すときや人と話し合うときに心がけておくべきことを, 実際の演習を通して学ぶことが出来ました. 特に, 私は人前でプレゼンをすることに対し少し苦手意識を持っていたので大変勉強になりました.
  2. このセミナーでは自分の発表などをビデオに録画し後でそれを見ます. ですから, 自分の発表中の悪い癖(話し方, 表情, 姿勢など)を客観的に見ることができるので, それらに気づいたことが良かったと思います.
    (数理工学専攻 M1)

  1. 自己紹介, プレゼンテーション, ディベート, ネゴシエーションなど実際に自分で行いながら, 録画・録音をし, 注意されたことを振り返り, 再度チャレンジする, ということを繰り返しました. 常に聞き手のことを考えるという先生の言葉が一番印象に残りました.
  2. 成長したと思うのは聞き手の理解のためにはどのように話すのがよいのかを知ることができたことです. 聞き手が一度聞いて理解するために, 文章の構成を考え, 話し方を考え, 発表する, という流れが当たり前のようでいて今まで行ってこなかったなあと感じました. これまでは, 人前に出ると緊張していましたが, それは自分自身のことであり, 聞き手のことを常に考えることができていれば, 発表内容を伝えることに全力を注ぐので, 発表者自身への内に向かう心はなくなるのではないかと感じました. まだ, 常に聞き手のことを考えるということはできていませんが, 意識することはできるようになり, その部分に関しては成長したと考えています.
    (社会情報学専攻 M2)

  1. 非常に実りあるものでした. 自分が話している姿を録画し, みなで振り返ると言う作業はめったにできるものではなく, 貴重な体験だと思います. 自分では気づかない微妙な話し方のクセ, 仕草, 表情などを改善することが出来ます. また, 話に具体性を持たすこと, センテンスを簡潔に短く切ること, といったスピーチの基礎を体得できました. この基礎をベースに, プレゼン, ディベート, ネゴシエーションといった様々な課題に取り組むことで, 場面に応じた話し方, 聞き方というものを意識するようになり, 以前に比べて大きく成長できたと思います. 課題はとても楽しいもので, 時間はあっという間に過ぎます. 私も最初は少し受講を迷いましたが, 思い切って受講してよかったです. 大学院にはいり, 今後はますますプレゼン能力が重要になります. 是非この機会に受講し, 話し方の基礎を体得してください.
  2. 最初の二日間で行ったスピーチです. 自分が話している映像を見ることで, 話し方のクセを改善でき, また具体的に話す, センテンスを簡潔に短く切るといった話し方の基礎を体得することができました. プレゼンにしても, ディベートにしても, この話し方の基礎がベースにあると思います. 聞き手の立場にたってできるだけわかりやすく, 聞きやすい話し方を心がけて行きたいと思います.
    (知能情報学専攻 M1)

総括

木原 秋好((財)NHK放送研修センター)

<全体効果>

このセミナーの目的は大学院生のコミュニケーション能力を飛躍的に向上させることにあった. この6日間で大方の受講生がコミュニケーション能力を向上させたり, 改善するきっかけを掴んだりしたことが, 最終日の「ネゴシエーション」においての受講生の発表からも明らかになった. 特に自分から発信することに臆病であったり, 控え目であったりする受講生が, 自分の役割を自覚して発表し, また進んでグループ内で意見を取り纏めていく様子を見せたことは注目された. さらに平均以上のコミュニケーション能力のある受講生がお互い遠慮なく切磋琢磨することが全体に刺激を与え, 同時に本人に課した高次の要求に応えていく良い連鎖を生み出した.

こうしたお互いが影響し合う環境を作ったのは, コの字型に机を配置して, 個々人が順次実習する姿やその指導を見守ることができ, 実習する様子をビデオカメラで映像収録したものを再生することで, その表現の仕方の長所や短所を明確に把握することが容易になったことにもよると受け止めている.

<個別効果>

さらに具体的な効果に焦点を当てると次のようなことが言える. 当初多くの受講生が区切りの少ないだらだらとした話体で話しており, 話のポイントも分かりにくかった. 加えて個人的な癖で語尾の助詞が延びたり, 発声のコントロールができなかったりした. しかし第一日の基礎を教える「話す」を終えると, 全員が日本語の音声言語の持つ特性を理解して, 短いセンテンスや全体から部分へと話を組み立てることの効果を知って実践できるようになった. まだ発声のコントロールすることができない人も残ったが, 全体からするとパブリックスピーキング能力が一段と向上したと言える. セミナーの6日間の分野は, こうした基礎的な「話す」に始まり, 相手に共感を与える「スピーチ」, 視覚情報を併用して説明する「プレゼンテーション」, 相手を広く深く知る「きく」, 論理を追求する「ディベート」, 創造的な合意点を見出す「ネゴシエーション」と, 要素を順次高めていく配置としたため, 受講者にはそれぞれの実習が納得しやすかったと思われる. また3月の試行の反省から, 各分野の目的と評価などのシラバス的な説明を講師から丁寧に行ったことでも受講者が納得しやすかったのではないかと考える.

<改善点>

3月の試行を踏まえて改善した点については, おおむねその効果が上がったと受け止めている. 改善点の一つは, 第3日の「プレゼンテーション」の時間をあらかじめ増やして, 第4日の「きく」の午前中を最後の点検に当てたことだ. これにより各自の発表をより丁寧に点検しアドバイスを与えることができた. 一方「きく」については, 例えば『聴くhearing』の素材を厳選したり, 『訊くask』実習の対象を前日の「プレゼンテーション」の発表に絞ったりして効果的な内容に変更した. また「プレゼンテーション」では発表の場を“京大博物館の日曜市民講座”にして聞き手の像をはっきりさせたことで, 実習の評価の基準を分かりやすくしたこともある. もう一つの改善点は, 「ディベート」の3つの論題を刷新して, 『企業内の発明対価は低すぎる』, 『英語教育は小学校から始めるべきだ』, 『非人道的な死刑制度は廃止すべきだ』の3つを取り上げ, 情報工学系の院生に身近なものも交えたことである. 特に『企業内の発明対価は低すぎる』では, やりとりの中で「文化系と理科系の就職後の収入比較」, 「企業と研究者の結びつきの国際的な違い」などの話にも広がり, 関心の強さが議論を充実させた. 三つ目の改善点は3月の試行の「ファシリテーション」を今回は「ネゴシエーション」へと変更したことである. これは折衝交渉の実習内容に即して表題をはっきりさせたものだ. もう一点は1クラスを3グループに分けたが, 一つの題材で2グループがお互いに交渉するのを, 一つの題材で3グループが交渉するようにしたことだ. これにより3月の試行では交渉に参加せず評価班に留まったもう一つのグループも交渉に加わることができ, 参加意識が高まった. 一方交渉題材は『自動車メーカーの提携交渉』, 『社会に活力を与えるもの』と, 試行では3つだったものを2つに減らすことになったが, それを上回る効果があった.

<修練の場>

今回のセミナー受講生はいずれも日本語コミュニケーション能力アップについて意欲的で大きな期待を持っていた. それは受講生の一人が「自分の苦手なものは日本語で, これまで勉強したり指導されたりしたことがなかった」とつくづくと話したことからも分かるように, 物心ついてこれまで話してきた言語をこの機会にあらためてブラッシュアップしようと思ったからだ. 或いは研究に打ち込んでいたために世間一般のような会話の機会が少なかったり, 調査・研究発表や就職面接を前にして不安を覚えたりしたことが強い動機になっていると考えられる. 論理的な文章を作る訓練は, 論文提出などである程度なされているが, 口頭表現の修練の場がないというのが背景にある. 書きことばのように論理的に話しことばで伝えるにはどうしたらよいのか, 研究仲間以外の一般の人に専門的な内容を分かるように伝えるにはどのような方法があるのか, コミュニケーションを生産的に行うためのこつは何か, ブレーンストーミングやグループ討議で創造的な結論を出すにはどのような力を必要とするのか, などなど. 経験則で身につけた方法や感覚がある人は自信を持てるが, その人数は限られている.

<これから>

こうして戦略的コミュニケーションセミナーは, 話しことばのコミュニケーションに目覚めた人に格好の場を用意したことになる. 一つは個人差の大きいコミュニケーション能力をそれぞれ向上させることができたこと, もう一つは日頃試すことができない自分の話す能力を様々の段階で披露して客観的に把握することができたことである. 現在の受講者は情報系の大学院生が中心であるが, 潜在的には大学生にも要望があると推定される.

他方, セミナーの時期については就職試験が始まる前にすると需要が高まると考えられるが, 他の研究授業との調整が必要になるだろう. またセミナー受講者の数を増やすことを考えるなら, 費用対効果を考慮してセミナー期間の短縮も検討すべきかもしれない. そして何よりもセミナーの方法や実習題材については, 効果が上がるようにさらに充実していかなければならない. セミナーを開く側としてこの努力を続けていきたいと考えている.

 
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