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戦略的コミュニケーションセミナー
日本語コース

コースウェアモニターと参加者募集

1.目的

フィールド重視のIT研究開発には,高度のコミュニケーション能力が要求されています.このセミナーでは,「聞く」,「話す」から,「プレゼンテーション」,「ディベート」,「ファシリテート」などコミュニケーションノウハウを集中的に教育します.本セミナーは,(財)NHK放送研修センターが,豊富なコンテンツを12〜13回に濃縮し,エグゼクティブ・アナウンサーが講師を担当します.

本セミナーは,フィールド重視のIT研究開発という直接的な目的に加えて,面接,会議,交渉など,大学院生が社会で活躍するためのコミュニケーション能力の強化を目指しています.戦略的コミュニケーションセミナーは通年2単位(増加単位)となる予定ですが,本年度は「試行」のため,単位は授与されません.本年度,受講される方はコースウェア開発のモニターの役割をも担って頂きます.どうぞよろしくご協力をお願いいたします.

2.スケジュール

コースウェアの開発とセミナーのスケジュールは以下のとおりです.コースウェアの開発は,NHK放送研修センターと協力して行います.新規のコースウェアを開発するのではなく,既にNHKが有するコンテンツを編集し,我々の目的に合うコースウェアを実現します.

  • コースウェア初期開発
    2006年1月〜2006年2月
  • コースウェアデモ及び受講希望者面接試験
    日時:2006年2月10日 2時〜5時
    場所:工学部3号館電気西館IW-202
  • 2005年度セミナー
    日付 時間 場所
    3/8(水) 10:30〜18:00 工学部10号館3F会議室 341号室
    3/9(木) 8:45〜16:15 工学部総合校舎207セミナー室
    3/10(金) 8:45〜16:15 工学部総合校舎207セミナー室
    3/14(火) 8:45〜16:15 工学部10号館3F会議室 341号室
    3/15(水) 8:45〜16:15 工学部10号館3F会議室 341号室
    3/16(木) 8:45〜16:15 工学部総合校舎207セミナー室
    3/17(金) 13:00〜16:15 工学部10号館3F会議室 341号室
  • コースウェアの精錬
    2006年4月〜2006年7月
  • 2006年度セミナー
    2006年8月〜9月

3.募集

以下の募集を行います.希望者は本イニシアティブコーディネータの久保田庸子までにお送りください( ).

  1. コースウェア開発モニター(情報学研究科教員)募集

    コースウェア開発にコメントを頂くモニター(教員)を1〜2名,求めます.ご興味のある方はご連絡ください.先着順とさせて頂きます.なお,2月10日のデモ,3月のクラスに参加いただける方が望ましいです.

  2. 受講生(情報学研究科大学院生)募集

    志望動機を記述し2006年1月31日までに申し込みください.面接試験と,7日間のコースに全日参加できることが申し込みの条件となります.申し込み多数の場合には,志望動機を基に30名を選考した後,2月10日に面接試験を受けて頂きます.その結果を分析し,本コースが最も効果を発揮するであろう15名の方に3月のクラスを受講していただきます.受講後,効果の測定もしますので,ご協力をお願いします.

日本語コースプラン

テーマ 項目 内容 備考
はじめに
テキスト:概論 声の日本語
話す 話すことの特性 消えることば,或いは時間のことば 第一日

パブリックスピーキング 場のことば おしゃべりや会話との違い

組み立てて話す 1 全体と部分,話す順序,内容を整理する

組み立てて話す 2 相手に合わせる,内容を絞る
スピーチ 具体性,何を話すのか 事実と意見,話材探しと取捨選択,展開のイメージ 第二日

どう話すのか 最初の一言,事実を語る,気持ちを語る

聞き手をひきつける 方言,早口,間,間投詞,ユーモアと駄洒落,方言

発声・発音 明快な声と歯切れよさ
プレゼンテーション プレゼンテーション 1 視覚情報をともなった発表,パワーポイントを使う 第三日

プレゼンテーション 2 シーンを構成する

素材から発表まで 存在感のあるプレゼンテーター

自然に読む 息遣い,意味に合わせて読む,イントネーション
きく 3つの聞く 聞く,聴く,訊く 第四日
インタビュー 広く訊く,深く訊く
問いに答える きちんと答える,話を進める
敬語 上と下,内と外,接遇
ディベート ディベート 1 ルールと考え方 第五日

ディベート 2 論題を決めて討議する

説得力 論証する

判定する 優劣を決める,判断基準を考える
ファシリテート 司会する 話を進める 第六日

折衝する 1 提起する

折衝する 2 相手の立場を考える

折衝する 3 合意点を見出す
終了試験 面接する 質疑応答 第七日

採点

講師プロフィール

(財)NHK放送研修センター 日本語センター
エグゼクティブ・アナウンサー

半谷 進彦

  • 研修実績

    NHK職員研修,企業・団体研修,各種セミナー講師,東邦大学医学部,東海大学医学部 非常勤講師 「日本語センタースクール」講師

  • 経歴
    昭和40年 名古屋大学文学部卒業
    同年 NHKアナウンサーとして入局
    東京アナウンス室,名古屋,広島,長崎,松山などの
    各放送局勤務
    平成 5年 (財)NHK放送研修センター日本語センター
    平成18年 日本語センター専門委員
  • 主な担当番組

    「国会中継」「NHK特集」「ラジオジャーナル」など,社会報道番組を担当

  • 著作

    『基礎から学ぶアナウンス』(NHK出版)



(財)NHK放送研修センター 日本語センター
エグゼクティブ・アナウンサー

木原 秋好

  • 研修実績
    • 教育関係:「先生のためのことばセミナー」(話すトレーニング)
    • 企業・自治体研修:「自治体職員のためのプレゼンテーション・折衝力向上研修」「実践ビジネストーク研修」
    • アナウンス指導:アナウンサー専門研修,ケーブルテレビ局アナウンスメント研修
    • 日本語センタースクール:「最新アナウンスカレッジ」
    • 大学生セミナー:「大学生アナウンス・トレーニング」「就職面接トレーニング」
  • 経歴
    昭和47年 東京大学文学部美学科卒業 NHKにアナウンサーとして入局
    高松局を振り出しに,東京アナウンス室のほか,秋田局,
    函館局,広島局でアナウンサーを歴任
    平成14年東京アナウンス室長
    平成17年NHK放送研修センター 日本語センター 現職
  • これまでの主な担当番組

    文化教養番組司会,テレビ・ラジオニュース,「ニュースセンター9時」など番組リポーターなどを担当.
    また,「実践はなしことば講座」「素敵なはなしこと」など,ことばをテーマにしたテレビ・ラジオ番組を制作.

  • 著作

    番組テキスト『はなす きく よむ』(共著)日本放送出版協会刊
    CD教材『アナウンス教室〜アナウンス編』制作NHKサービスセンター発行

見学レポート

一週目を終えて

  1. 受講生以外のすべての情報学研究科学生が受けたほうがよい内容だと思います.特に「はなす」「スピーチ」は,情報発信に関する最低限の素養として全ての学生が身につけていて欲しい内容です.
  2. 就職活動を前提に受講している学生が多く,もう1〜2ヶ月早い開催だとより嬉しいのでは.修士論文の作成時期などを考慮に入れれば,秋口が受講時期の限界か?
  3. プレゼンは本来,大学の各研究室で練習しているはずのものであるが,修論を終えた学生でもかなりプレゼン能力が低い.実質,研究室内で指導し尽くせていない現状を踏まえれば,これら日本語コースセミナの受講が他の学生においても必須とすべきでは.
  4. プレゼンテーションが他レッスンと比較して時間不足の感がある.学生が事前にプレゼン準備し,発表時間を限定して進行を円滑にすれば対策可能.今回は学生によって手持ちの資料の充実度がバラバラであった.
  5. 今回の受講学生は日本語の苦手意識を自覚しているためモチベーションが高い.受講学生数を増やす場合にはよりモチベーションの低い学生を巻き込めるか課題が残る.特に「あっ,日本語ダメな人用のセミナでしょ?」という風に,苦手意識をもっていない学生は無関係であると高をくくっているところがありますが,受講の意義はそれらの学生にも十分あると思います.
  6. 受講生の学年ごとには話す技術においても,学習においても大差ないようです

各レッスンごと

1日目「はなす」

  • 学生の満足度は高い.特に自分の話し方の欠点に対する自覚を得たようです
  • 自分の喋りを客観的に見直すことが学生にとって特に効果的であったと思います
  • 人数は10〜13人が限界(それ以上は待ち時間が長く間延びしそう)
  • 例題の多くが日常生活にあるもので,学生たちが取り組みやすかったようです
  • 音の高さに対する注意,話し言葉の特質などをあらためて学ぶことが効果的

2日目「スピーチ」

  • 1日目で学生も慣れたようでよく声が出ていた
  • ビデオで録画した他の人のスピーチにコメントすることで,自分の振り返りにもできていた
  • 総じて聞き手の立場にたって喋れる学生が少ない.最終回までに改善されることを期待
  • 落ち着きがなく,何かに焦っている印象の学生が多い(6/11)
  • 講座が準備する素材,具体例(知事のスピーチなど...)が直感的で分かりやすい
  • 各メンバの話し方に対する相互コメントも4周目に入り,建設的コメントが出やすくなった

3日目「プレゼンテーション」

  • 学生の多くが研究の主旨やアイデアを時間内にコンパクトに説明できない(8/12)
  • 「分かってること」に時間をかけすぎ
  • プレゼン聴衆の知識量をまったく想定できず背景説明が長い
  • 研究室外でのプレゼン経験が決定的に欠如しているからか,非専門家を想定できない
  • 映像をプレゼン素材とする場合はズレが気になるのでコメント程度にとどめることが効果的
  • 学生の準備不足,時間オーバが目立つ(11/12)
  • 学生の思考過程のままパワポを作りがち,アピール力が弱い
  • 状況として就職担当者向け,非専門家向けなどが想定する学生が多い
  • 1,2日目は受動的に習うという印象であったが,3日目は自身の研究内容が絡むため講師の指摘を率直に反映できていなかった(専門外からの指摘が咀嚼できていない)
  • 他の人が受けているプレゼンの修正指針を自分のプレゼンに反映できていない(自分の発表内容を直接に修正されたことのみを反映)
  • 当日のレッスンを通じてプレゼンが大幅に分かりやすくなった学生がいた(3/12)

二週目を終えて

  1. 木原講師の「分かったふりをせずに,立ち止まることが重要」という言葉が印象深い.またこのような日本語セミナーがあればこそ,立ち止まることを待つ時間が確保できる.
  2. 学生の一週目の研究プレゼンを素材に,「訊く」訓練は重要である.研究室内で指導されるとすれば当然,質問の内容,回答の内容に言及されるところ,本コース内では,質問の仕方,というメタな方法論に指導が入る点で希少な機会である.発表者が様々な質問にさらされることも副次的な効果がある.
  3. 一週目の「スピーチ」と同様,「ディベート」も学生にとってなじみがないという点で新鮮にうつった模様.ただこの新鮮さを楽しむだけではだめで,コミュニケーションのトレーニングとしての「スピーチ」「ディベート」の重要性を自覚しなければ意味がない.
  4. 第6回「ファシリテーション」で学べる内容はむしろ「メディエーション」や「ネゴシエーション」といった印象が強いので,そのままタイトルにしたほうが直感的であった.
  5. 第5回ディベートではジャッジチーム,第6回ファシリテーションでは,相手,ジャッジの2チームが待ち時間の中で学びが少なかった.提案チームの交渉を横目で見るなどインストラクションがあれば,もう少し貪欲に学び取れる部分が多かったように思う.

各レッスンごと

4日目「きく」

  • 受講生が全般に文章の概要をつかむのが苦手
  • 「○○の話をした」という風に一言で要約ができない
  • 「...どう思いますか?」に対して,「分かりません」という受け答えが多い
  • Q&A以外の受け答えができない(知っているか,知らないか)
  • 話し手に寄り添った質問の重要性,4種類の寄り添った程度の違いに納得していた
  • 分かったふりをせずに立ち止まることの重要性,それを待つ時間の確保
  • プレゼン素材を「訊く」題材にすることで研究を通じた対話に役立つ実感があった →本来なら研究室,あるいは学会などで練習すべきところではあるが...
  • 話すことより聴くことを大切にする姿勢
  • 確かな時間意識を持つ
  • Yes/Noを期待する質問は,確認するだけで広がらない

5日目「ディベート」

  • 相手の立論を遠慮して(?)否定できない
  • 相手の意見の言い直しに時間をかけすぎる
  • 質問を遠慮してマイクをゆずりあってしまう,質問時間を有効に使えない
  • 質問に詰まって横を見るが,横の学生は何か書いたフリでごまかしてしまう
  • たまたま自分で納得している意見は自信をもって主張できている
  • 客観的に立論,反駁,反論を俯瞰するジャッジが苦手
  • 自らの好き嫌いによらず議論を客体視する力は特にジャッジの役割での意識の持ちようである.
  • 質問と意見が区別されていない

6日目「ファシリテーション」

  • 6日目ともあって,全員しっかりと声がでるようになっている.意見につまっても逃げずに自分の言葉を探せるようになったのは大きな成長
  • いまだ簡潔に意見をまとめきれない
  • 学びの主体が「提案チーム」のみということなので3回やってはじめて提案,相手,判定の3チームが1順するので非常に時間がかかる.
  • ディベートのイメージが払拭できず,Bチームは反対意見を述べるといった構えに見えた.与えられた役割を咀嚼して,そこから判断を下すためにもう少し学生にファシリテーションの意義を伝えることに時間を割く必要がある.
  • ジャッジは提案,相手チームの意見を客観的に評価できるようになっていた.ディベートでのジャッジ経験がすでに成長につながった模様.

総括

  1. 受講生以外のすべての情報学研究科学生が受けたほうがよい内容だと考える
  2. 受講生にとって「スピーチ」「ディベート」など,初体験ということで新鮮だったようですが,一度でも経験することでずいぶん声がでるようになっていたので総花的な体験でも十分効果的である
  3. 『日本語コース』という講座名を変更して,「プレゼンテーション」や「ネゴシエーション」などを前面に出してはどうか?
    (理由)当該コースに参加していない4人の教官,5人の学生に対して簡単に尋ねたところ「あっ,日本語ダメな人用のセミナでしょ?」「日本人なのに日本語勉強するの?」という風に,留学生対象の講座で自分は無関係であると高をくくっている人が多くありそうで受講の価値が正しく認識されていない感があります.この問題は,講座名や募集案内を工夫することで解消できるものと考える.
  4. 今回の受講学生は日本語の苦手意識を自覚しているためモチベーションが高かった.受講学生数を増やす場合にはよりモチベーションの低い(講座で培えるスキルに対する自覚が低い)学生を巻き込めるか課題が残る.
  5. 就職活動を前提に受講している学生が多く,もう1〜2ヶ月早い開催だとより嬉しいのでは.修士論文の作成時期などを考慮に入れれば,秋口が受講時期の限界か?
  6. 研究者としてのコミュニケーションスキルを養うという観点からすれば,プレゼンや聴き取り方について,もっと踏み込んだ講座内容を期待したい.しかし大学院大衆化時代の今,全員が研究者になることを想定したカリキュラムでなくともよいと思うので,一般的なコミュニケーションコースがあることは十分に価値がある.
  7. プレゼンやディスカッションは本来,大学の各研究室でふだんの研究会や修論,卒論指導で練習できているはずのものであるが,実際には指導が十分ではない.各研究室内での独自の方法で身につかないのであれば,当該コミュニケーションコースなどの提供により,専攻ないし研究科として育成に注力すべき.
  8. 受講者の適当な数は12〜15名ていど.これ以上も以下も難しいので,「研究者の卵として」「就職活動対策として」「日本語の苦手意識の解消」など,ポイントをしぼって開講することも検討しないといけない.

塩瀬 隆之(システム科学専攻 助手)


受講者感想文

質問

  1. 友達や後輩に勧めるとしたら、どのような言葉になりますか?
  2. 自分がここで一番成長したと思うテーマを一つあげて、その理由を教えてください。

感想

  1. とても興味深い時間をすごせました.受講できてよかったと思っています.私はこれまで話すことが「苦手だ」「下手だ」と思ってもどうしていいのかわからずにここまで何もせずにいた…という状態でしたが,このようなセミナーで様々なテーマを通して,人にわかりやすく伝えるためのコツを教えてもらえたこと,自分の問題点に気がつけたこと,が大きな収穫でした.研究をしていて大事な要素であるにもかかわらず,「プレゼンテーション」「コミュニケーション」について学ぶ機会はなく,自分で試行錯誤していくしかなかったので,今回このようなセミナーを受けて,改めてきちんと学ぶことができたのはよかったと思っています.
  2. 1日目の「はなす」です.自分の問題点を客観的にとらえられた,ということがあります.今まで無意識だった自分の話し方に関して,
    • 他の方に具体的な問題点を指摘されアドバイスをもらえたこと
    • 録音されたものを聞くことで客観的に自分の話し方を知ることができたこと
    • 他の方々の話し方を聞くことで,良い部分や良くない部分を客観的に見られたこと
    により,どうしていけばいいのか…というきっかけをもらえたからです.もちろんそれがすぐに活かせたわけではありませんが。初めてセミナーを受け,大きな気づきがあったので1日目を挙げさせてください.
    (システム科学専攻 M1)

  1. このセミナーをとおして、日常使っている言葉の持つ意味について再度深く考えさせられました。コミュニケーションのノウハウを学ぶというよりは、1人1人を分析するカタチの授業形式でした。新しい自己の発見をしたい方は参加することを勧めます。
  2. 一番成長したと思うテーマは、「話す」です。自分が伝えようとしていることと、相手に伝わっていることの違いが明確にわかったように思えます。話題の枠組みを伝える意識をしっかりもって、これから1つ1つのコミュニケーションを大事にしていこうと思います。
    (社会情報学専攻 M1)

  1. このセミナーは、自分のコミュニケーションのやり方について、多くの「気付き」を得られるものでした。セミナーでは、講師の話を一方的に聞く時間は少なく、受講者が実際に課題に取り組むことに重点が置かれています。受講者は皆の前で話し、その姿をビデオで撮影されます。その後、ビデオを見て振り返るのですが、これが一番価値ある作業です。自覚していないしゃべり方の癖(ボソボソしゃべっている、文の区切りが悪い、など)や、立ち居振る舞い(ジェスチャーが中途半端で変に見える、など)に気付きます。また、そういった表面的なことだけではなく、課題の出来を客観的に知ることができます。例えば、「聴く」というのは純粋に相手の意図や話の意味を知ろうとするものなのに、つい自分の意見をぶつけるような聴き方をしていることに気付きます。「あなたは今Aが良いと言いました。でもAだとこんな問題があって良くないと思うのですが、どうでしょうか?」といった質問は、自分の意見をぶつけているだけです。ビデオは、そんな質問をしている自分の姿をありのままに映し出します。セミナーでは、講師の方があらかじめ課題に対して注意点を講義するため、「何に気をつけるべきか」はある程度知っているにも関わらず、実践できていない自分の姿に気付くのです。このように、「気付き」を得ることがこのセミナーの目的だと思います。短期集中のこのセミナーを受けただけで、完璧なコミュニケーション能力を持つ人間になれるわけではありません。ただ、「気付き」がないと、コミュニケーション能力の改善に対する取り組みは始まりません。私はこのセミナーを機に、日々の研究室での報告や発表などで、意識して話す・聞くことをするようになりました。他にも、「話す」ことの練習として、友人と「形容詞を使わないで話す」ことをやってみました(テキストに載っていた練習法です。意外と難しく、面白いものでした)。このセミナーは、改善への道のスタート地点である「気付き」をもたらしてくれる、価値あるものだったと言えます。
  2. 私は体調不良で前半欠席していたため、後半の「聞く」「ディベート」「ファシリテート」の3つのテーマしか受講していません。その中で一番成長できたと感じたのは、「聞く」というテーマでした。「聞く」というテーマで印象的だったことが2つあります。ひとつは、相手の気持ちに沿った質問をできていない自分に気付いたこと。もうひとつは、質問をするのではなく、自分の意見をぶつけてしまう自分に気付いたことです。前者について。講師の方が「この夏に北海道に行ってきたけど、ひまわりがとってもきれいだったよ」と述べました。これに対して、質問をしていきます。質問自体はいくらでもできますが、話し手が「聞いて欲しいな」と思っていた質問がなかなか出てきませんでした。ネタバレ防止のために答えは書きませんが、講師の方に解説してもらうと、あまりにも当然なものでした。なのに、その質問を思いつかなかったのです。自分がいかに話し手の気持ちを考慮していないかを痛感しました。今は、日常の中で相手の気持ちに沿った質問ができるようかなり意識的に心がけています。後者について。振り返ってみると、普段から私は質問というより自分の意見をぶつける聞き方をしていたと思います。その点を反省し、6日目の「ファシリテート」では質問タイムでは純粋な質問に徹することができました。そして、質問によって引き出した相手の意図に基づいて再提案することができ、この課題はうまくクリアできたように感じています。「聞く」ことに関して、特にこの2点が自分の大きな問題点でした。その分、意識的に改善しようとしたため、成長した(している)と思います。
    (知能情報学専攻 M1)

  1. このセミナーでは、話した言葉、話し方を録音、録画して実習を行います。書き言葉を見直すことはできますが、話した言葉を見直す機会はなかなかありません。書いた文章を見て「字が汚いな、変な文章だな」と思うのと同じように、自分の話を聞くことでさまざまな問題点が浮かび上がります。このセミナーを機に、自分の話し言葉を振り返ってみるだけでもいい勉強になると思います。
  2. 「話す」のテーマで成長できたと思います。要点をはじめに述べたり、項目分けをしたりと、話の組み立てを意識するようになりました。しゃべり方のくせについてはすぐには直らず、成長したとまではいえませんが、今後話をするときに意識しなければならない点をたくさん知ることができました。
    (社会情報学専攻 M2)

  1. このセミナーを受講したら,とても恥ずかしい思いをします.しかしながら,その後は自分の日本語力,言動に自信を持って今後の人生を過ごすことができると思います.母国語での「しゃべり」,「聞き取り」を見つめなおす機会は中々ないと思うので,このセミナーを受講してみてはいかがでしょう.また,コミュニケーション技術だけでなく,このセミナーで学ぶコミュニケーションに対する心構えは日本語でコミュニケーションをする場面に限らず様々な場面で生きてくると思います.自分を高めるという意味でもこのセミナーは得るものが大きいと思いますよ.
  2. テーマ:スピーチ
    理由:思っている以上に自分が多くの無駄な動きをし,聞き手へ届かない声しか出していないという現実をビデオ録画で確認できました.話すトピックを整理して聞き手に語りかけるように話しをすることと,聞き手の視線を意識することによってスピーチの受け取られ方をよい方向に変えることができることを、身を持って体験したことは6日間の中で最も印象深かったです.そのテーマを経験して以降,以前に比べて自信を持って面接,発表をこなすことができるようになりました.
    (知能情報学専攻 M1)

  1. うまく話せないと思っている人だけでなく,話せるけれども客観的に自分の日本語を見直したい人にも役に立つと思います.普段,自分の日本語がどう理解されているかを確認することはありません.このセミナでは,実際に話し,ビデオで確認して,問題を認識するということを何度も繰り返します.自分の話を自分で聞いて全然理解できない衝撃は大きく,それだけでも価値があります.さらに,どう直していけば良いのかについて,実践的な指導・トレーニングを受けられる貴重なチャンスです.日常で使っている日本語なだけに,伝わっているつもりでも全然伝わらないことに気付くのも大変です.いつも使っているからこそ,自分の日本語を見直すのが大事だと思います.
  2. 1日目の「はなす」の時点から,録音を聞きなおした時に自分の話が理解できず衝撃でした.注意していないと受講前の話し方に戻ってしまいますが,話し方を少しでも意識できるようになったのかなと思います.分かりやすい話ができないのは,自分の喋り方とメッセージの伝え方の両方に問題があり,メッセージの伝え方はまだまだこれから直していかないといけないと思っています.「ディベート」「ファシリテーション」では,メッセージの伝え方が未熟な事が経験できました.
    (社会情報学専攻 D3)

  1. 研究室配属前に受けたい授業です.もっとはやく受けたかったです.
  2. 一日目の「話す」です.相手が自分の話をどう理解するかを常に念頭において話をするという姿勢が一番の収穫です.今まで,コミュニケーションにおけるこの基本的な姿勢ができていませんでした.それぞれの個々の技術よりもこの姿勢が一番大きな衝撃でした.
    (社会情報学専攻 B4)

  1. コミュニケーションの方法を学ぶだけでなく、自分の考えを論理的に表現する方法を理解することが出来ました。更に、言ったことが相手に正確に伝わらないのは、話をする側の責任であることを知りました。話す相手が主役なのであって、その人に分からなければ意味が無いということを学び、非常に中身の濃い6日間になりました。また、講師の先生方を含め、色々な人との出会いがあり楽しいセミナーでした。
  2. 自分が一番成長したなと思うのは、第一日目の“はなす”というテーマの時です。以前から、自分自身話すことが得意でないことは自覚していたのですが、その原因の1つが分かったように思います。言いたいことの件名、結論をまず始めに言うということが重要であることが分かりました。自分が実践し、他の人が言っていることを聞くことによって、より分かりやすくなりました。
    (社会情報学専攻 M2)

  1. 要点がぼける。何をいってるかわからない。直したいと思っていたけど手をつけられなかったあなたの「ことば」。この講義なら、何を、どうすればいいのかがやっと具体的に掴めます。一生に私たちは何時間喋り、何時間聞くのか。この二つが変わるってことは、人生が変わる。
  2. スピーチ(2日目)
    喋る内容が決まっていた1日目を踏まえ、実際に自分の考えたことを喋る中で、本講義で学んだ技術の必要性、その効果が最も強く実感できたからです。
    (知能情報学専攻 M2)
 
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