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概要サービスコンピューティングは,様々な環境で動作する分散アプリケーションの開発コスト軽減を目的とした技術です.ゆるやかに結合したの複数のコンポーネントは,ミッション要求の急速な変化に素早く・自動的に適応するための,複数組織間にわたるアジャイルビジネスプロセスを実装するために利用されます.これらのコンポーネントは,自身の状態を管理すること,コンポーネントの実装とは別のインタフェースを保持すること,動的に発見・実行・構築可能であることの3つの特徴を持っています.これらの特徴により,コンポーネントを利用するサードパーティ製のアプリケーションが,いかなる変化にも対応可能となります. サービスコンピューティングにおける研究課題として,QoS(quality of service)や信頼性,同等の機能を提供する複数Webサービスから適切なサービスを選択する手法,SOA(service-oriented architecture)環境を提供するためのミドルウェア,複数組織間にわたるビジネスプロセスを実現するための複合サービス連携,サービス実行結果の妥当性を保証するための管理手法などが存在しています. ![]() 石田・松原研究室は,サービスコンピューティングに本格的に取り組む国内でも数少ない研究グループであり,ますます複雑になっていくITプロセスに対応するために重要な,サービスコンピューティングの分野に強く関心を持っています.本研究室のマルチエージェントシステムの研究を通して得られた分散コンピューティングの研究基盤と,NICTと協同で取り組んでいる,完全に実装された数少ないサービスコンピューティング基盤の一つである言語グリッドプロジェクトによって得られた成果が,サービスコンピューティング分野における先駆的な研究のための理想的な環境を提供します. 研究内容集合知形成本研究室では,情報通信研究機構(NICT)と共同で,言語グリッドプロジェクトを進めています.言語グリッドプロジェクトは,サービスを単位として集合知の形成を図り多言語サービス基盤を実現しようとするものです. 言語グリッドではこれまでに,機械翻訳や辞書・形態素解析に加え,特定のコミュニティで蓄積されてきた用例対訳集などの言語資源が集積され,Webサービスとして利用可能となっています.これらのWebサービスは,SOAP, BPEL等のサービスコンピューティング分野における標準を要素技術として用いています. 言語グリッドの言語資源は,世界各地の研究機関やNPOから提供されたものです.これまで約70の組織が参加し,国際交流・多文化共生活動に言語グリッドを利用しています. ![]() ユーザ視点からのQoS制御サービスコンピューティング分野のさらなる発展は,QoS(Quality of Service)技術にかかっています.現在のQoSに関する研究・技術は,サービスコンピューティングが進歩するスピードに追いつくにはまだ十分ではありません.QoS技術を向上させるためには,ユーザの視点からのQoS制御を考える必要があります.ユーザ視点からのQoS制御は,サービスがより多くのユーザから利用されるために,サービス品質を向上させることと同様に重要です. ユーザ視点からのQoS制御では,改良された制約充足問題の技術がQoS制約の最適化に利用されます.本研究では,制約充足をサービスコンピューティングにおけるQoSに適応させるために,2つのカテゴリで構成されるCoS(Class of Service)を提案しています.(例:ユーザが定義するCoSとサービス提供者が定義するCoS) ![]() 提供者視点からのWebサービスの信頼性計算複合Webサービス連携においては,同種のWebサービスが複数存在する場合に,QoSやコストに基づいて適切なサービスを選択する手法が多く研究されてきました.そこではWebサービスは受動的なコンポーネントと見なされています.しかし実際には,サービス提供者の側でも,品質の低い他のWebサービスと同時に利用されて評価が下がることを避けるため,連携される別のWebサービスの提供者に対する信頼度を考慮する必要があります. 例えば,言語サービスの提供者には,機械翻訳などの商用サービスを提供する企業と,特定分野の辞書などの無償のサービスを提供するNPOのような小規模なコミュニティがあります.これらの2種類のサービスは,連携することで高い価値を生み出すこともありますが,無償のサービスは一般に有償のサービスよりは品質が低いため,有償サービスを提供する企業にとっては,同時に利用されることで自らのサービスへの評価が下がることを防ぐ必要があります. 本研究では,マルチエージェント研究における提携形成を基に,サービス提供者が信頼度に基づいて連携にするべき相手を決定するモデルを提案します.これにより,より柔軟で効率的なWebサービス連携が可能になります.本研究における課題には,信頼性に基づいた提携形成交渉プロトコルや,サービス提供者のための信頼性の尺度,順応性のあるワークフローが含まれます. ![]() メンバー
石田 亨 (教授)
Arif Bramantoro (D2) Julien Bourdon (D2) 石松 昌展 (M2) [アドバイザ] 村上陽平 (NICT) 田仲 正弘 (NICT) [コンタクト] Arif Bramantoro ![]() 主な研究成果
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