Community Computing Concept

Key Member

石田 亨

Project Objective

インターネットなど世界規模の情報流通革命が, 市民生活にも様々な影響を及ぼし始 めている. 個人のレベルでは, 電子メールや3次元チャット(MUD)を用いたコ ミュニケーションが盛んである. コミュニティのレベルでは, WWWを用いたネッ トワーキングが 世界各地で行われ始めている. 都市のレベルでは, 防災情報システムによる平常時の 市民生活のサポートが試行され始めている. こうした急速な情報化にも関わらず, 市民のインターネットへの信頼は低い. 特に我 が国では, インターネットの活用は若年男性が中心であり, 個々の情報化のエ ネルギーが, 市民生活全体に与える影響は限られたものとなっている. 世界規 模の情報化が進行しているにも関わらず, 我が国のインターネット利用者は総 人口の7%に過ぎない. 利用者の割合が30%に近づいた北米, 北欧の諸国では, コミュニティネットワーキングが盛んとなり, 福祉を含む様々な社会情報シス テムへの応用が試みられているのに比べると, 大きく立ち後れている. 一般の 利用者から分かりやすい社会情報基盤の形成を目指す必要がある.

Current Status

現在, (1) カジュアルな出会いの支援 (knowing each other), (2) ネットワーク上 での合意形成の支援 (generating consensus), (3) 国際 会議などの社会的イベントの支援(assisting social events) に関する研究を進めている. 図に研究の位置付けを示す. 縦軸はコミュニ ティ・コンピューティングが支援する社会的イン タラクションを, 横軸は社会情報システムを表している. コミュニティ・コンピューティングは, デスクワーク (desktop computing), 情報検索 (webtop computing)の次のメタファー (computing over community) を指向するもので, 社会情報システムに新たなインタフェースを提供する.

  
図 2: コミュニティ・コンピューティングの機能

1994年から3年間の成果を, 関連研究と共に 出版した [3]. さらに, 国際会議PAAM-97における 招待講演 [1], IJCAI-97 Workshop on Social Interactions and Communityware, ICMAS-98 Workshop on Agents and Communitywareなどの活動を行なった. 1998年6月には, 「社会的インタラクションとコミュニティウェア京都会議」 (/km/) を開催し, 内外から30〜40名の研究者を集め概念形成 を行い, 論文集の出版を行なった[4].

Future Direction

学外の活動としては, NTTコミュニケーション科学基礎研究所 のオープンラボで, 「デジタルシティ・プロジェクト」を1998年10月から3年計画 でスタートさせた. 我々が提案するデジタルシティは, 市民に求心力のある情報流通の場を提供しようと するものである. 我々が提案するデジタルシティは, 架空の都市をネットワークの中 に構築するものではない. 現存する物理都市(フィジカルシティ)を補完するものと して, 言い換えれば, 市民生活の21世紀の社会情報基盤として, 都市のデジタル情報 をネットワーク内に集積し提供するものである.

  1. インターネット内に蓄積されている, 都市のあらゆるWWW情報が収集され, デジ タルシティ上に組織化される.

  2. 物理的な都市空間からのセンサ情報がリアルタイムに収集され, デジタルシティ 上に投影, 表示される.

その結果, デジタルシティは, フィジカルシティと並立する現実の(REAL)都市 となる. 市民は, 例えば, 3次元仮想空間に表現されたデジタルシティにアク セスすることに より, 渋滞の状況, 天候の状況から, 駐車場の込み具合, 商店街の商品情報などを知 ることができる. デジタルシティは, 常に最新情報を反映した生きた(LIVE)都市であ り, さらに, 市民自らが活動を通じて進化(EVOLVE)発展させることのできる都市とな る.

  
図 3: デジタルシティ京都

企業研究者, 学生, 米国西海岸からの技術者, 研究者 などが入り混じり, デジタルシティ 京都を考える輪ができつつある(http://www.digitalcity.gr.jp/). 1999年9月には, デ ジタルシティ国際シ ンポジウム/ワーク ショップを開催する 予定である.

References

  1. Toru Ishida, ``Towards Communityware,'' International Conference and Exhibition on the Practical Application of Intelligent Agents and Multi-Agent Technology (PAAM-97), Invited Talk, pp. 7--21, 1997.

  2. Toru Ishida (Ed.), Community Computing: Collaboration over Global Information Networks, John Wiley and Sons, 1998.

  3. 石田 亨, 西村俊和, ``広域情報ネットワークによるコミュニティ支援,'' 情報処理学会誌, Vol. 38, No. 1, pp. 48-53, 1997.

  4. Toru Ishida (Ed.), Community Computing and Support Systems , Lecture Notes in Computer Science 1519, Springer-Verlag, 1998.



Top
Page
Free
Software
Publications Members Location Related
Servers