Casual Meeting (Past)

Key Member

中西 英之, 岡本 昌之

Project Objective

このプロジェクトでは, 日常生活で行われるカジュアルなミーティングを支援 するシステムの研究開発を行った. それらのシステムはコンピュータネットワー クを用いて人々が集る場や話す機会を与える. カジュアルなミーティングは不 特定多数の間で偶発的に起こり, あらかじめ計画されて行われるビジネスミー ティングとは異なる性質を持つ. このプロジェクトの研究結果はCross Cultural Digital Environmentsに引き継がれている.

Research Results

1.
カジュアルなミーティングの場を提供するシステムFreeWalk [1,2,3,4,5,7]

FreeWalkは3次元仮想空間をデスクトップ会議システムに導入したものである. FreeWalkは誰もが自由に出会って会話することができる空間を提供する. この 空間内においては, 参加者は自分を映すカメラ画像が張りつけられた3次元物 体として表され, 位置と向きを持ち, 自由に動き回ることができる. 図 5(a)は画面に表示される参加者の視界の例である. 参加者 の音声は, その音量が互いの距離に反比例して聞こえ, ステレオで再生される ので, 多くの参加者が同一空間に集まることができる.

(a) 3次元仮想空間内でのコミュニケーション
(b) 大スクリーンを用いた空間内の参加者との会話

図 5:3次元仮想会議空間FreeWalk

FreeWalkの設計にはゲームプログラミング技術が適用されている. 空間内での 移動操作にはマウスカーソルの位置によって速度が決まる方法を用いた. 3次 元空間表示の視野角の狭さは, レーダ表示及び後方視点表示で補っ た. FreeWalkにはデスクトップで使用するタイプの他に, 大スクリーンを備え た部屋の中で, くつろぎながら使用するタイプもある. 部屋の中に複数のビデ オカメラを配置し, 他の参加者から見られている方向に合わせて, 適切な角度 からの部屋の映像を提供する点が特徴である. 図 5(b)は大スクリーンの前の参加者がFreeWalkの空間 内の参加者と会話している様子である. また, FreeWalkの空間へ入る機会を与 えるAnnotationLinkという機能を実装した. これを使うと, 仮想空間への入口 を自分のWebページだけでなく他人の作成したWebページにも付けることができ る.

我々はFreeWalkの動作性能を評価するために, インターネット上で使用実験を 行った. また, 従来型のデスクトップ会議システム(InPerson)や対面会話 (FTF)との間で, コミュニケーションの比較実験を行い, 3次元仮想空間のカジュ アルな性質が判明した. 図 6 は実験結果である. この実験 では, FreeWalkを使うと話者切替え頻度が多くなり(図 6(a)), 雑談中に移動することがあった(図 6(b)). FreeWalk は最初ワークステーション上で開発され, 後にパーソナルコンピュータ上で動 作する, より実用的なものが実装された. FreeWalkのソフトウェアはWebで公 開されており (/free-software/freewalk/), 現在まで に十数ヶ国200人以上からダウンロードされた.

(a) 話者切替え頻度
(b) 仮想空間内で移動した軌跡

図 6:コミュニケーション比較実験の結果

2.
大型グラフィックススクリーンを用いた実空間における出会い支援シス テムSilhouettell[6,8]

Silhouettellは実世界での出会いを支援するシステムである. Silhouettellは 3面の大型グラフィックススクリーンを用い, 人々の位置(誰がどこにいるか) がスクリーン上に影として投影される. 影からのフィードバックにより, 人々は互いのことを自然に知ることができる. また, Silhouettellは人々が会 話を容易に始めることができるように共通の話題をWeb上から選定, 提供す る. 図 7(a)は画面表示の例であり, 図 7(b)は実 際に参加者がSilhouettellを利用して会話をいるところである.

(a) スクリーン上の表示
(b) 実際の利用

図 7:Silhouettellの利用例

我々は, 様々な国の人々による実際の利用を通じて, Silhouettellにより話題 提供がなされる環境での会話を観察, 分析した. その結果,

ことが分かった.

3.
インタラクションのきっかけを強調するメディア空間

遠隔地間におけるインタラクションを実現するため,大型スクリーンを用いて 遠隔地の部屋同士の映像と音声をつないだ.そして対面環境にいる場合と同様 の社会的合図によってインタラクションの機会が与えられるように, インタラ クションのきっかけとなる行為を強調した. 具体的には, 遠隔地にいる人とス クリーンの間の距離に応じて解像度を変化させ, 接近していることを相手に効 果的に伝えた. 図 8は接近してきた相手の映っているスク リーンの解像度が変化した様子である.


  
図 8: 解像度の変化による接近の強調

References

1.
Toru Ishida, Hirofumi Yamaki, Hideyuki Nakanishi and Toshikazu Nishimura, ``Casual Meetings in a Network,'' International Symposium on Cooperative Database Systems for Advanced Applications, pp. 308-314, 1996.

2.
Hideyuki Nakanishi, Chikara Yoshida, Toshikazu Nishimura and Toru Ishida, ``FreeWalk: Supporting Casual Meetings in a Network,'' International Conference on Computer Supported Cooperative Work (CSCW-96), pp. 308-314, 1996.

3.
Toshikazu Nishimura, Hideyuki Nakanishi and Chikara Yoshida, ``Applying Videogame Technologies to Video Conferencing Systems,'' ACM Symposium on Applied Computing (SAC'98), pp. 471-476, 1998.

4.
中西 英之, 吉田 力, 西村 俊和, 石田 亨, ``FreeWalk: 3次元仮想空間を用いた非形式的なコミュニケーションの支援,'' 情報処理学会論文誌, Vol. 39, No. 5, pp. 1356-1364, 1998.

5.
中西 英之, 西村 俊和, 石田 亨, ``デスクトップ会議における3次元仮想空間の効果,'' 情報処理学会論文誌, Vol. 39, No. 10, pp. 2770-2777, 1998.

6.
Masayuki Okamoto, Hideyuki Nakanishi, Toshikazu Nishimura and Toru Ishida, ``Silhouettell: Awareness Support for Real-World Encounter,'' In Toru Ishida Ed., Community Computing and Support Systems, Lecture Notes in Computer Science 1519, Springer-Verlag, pp. 317-330, 1998.

7.
Hideyuki Nakanishi, Chikara Yoshida, Toshikazu Nishimura and Toru Ishida, ``FreeWalk: A Three-Dimensional Virtual Space for Casual Meetings,'' IEEE Multimedia, April-June, 1999.

8.
Masayuki Okamoto, Katherine Isbister, Hideyuki Nakanishi and Toru Ishida, ``Supporting Cross-Cultural Communication in Real-World Encounters,'' 8th International Conference on Human-Computer Interaction (HCI-99), Vol. 2, pp. 442-446, 1999.



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