

FreeWalkは人間とエージェントが社会的、空間的にインタラクションを行うことができる社会的インタラクションのプラットフォームです。FreeWalkはミーティングや異文化間交流、避難誘導などの多くのインタラクションを支援するために進化してきました。通常は個別の仮想環境によって支援されているこれらのインタラクションを支援できるようになることで、FreeWalkは社会的インタラクションをコントロールする能力を拡大してきました。

まず、FreeWalk V1は離れたユーザ間の社会的インタラクションを可能にする単なる空間的ビデオ会議システムで、人間の参加者がお互いに会話するためのコミュニケーション環境を提供するものとしてデザインされました。FreeWalk V2はFreeWalk V1に参加者として振舞う自律的なキャラクタである社会的エージェントの機能を加えたものです。社会的エージェントは人間の参加者がお互いコミュニケートするための社会的コンテキストを形成するのを促します。さらに、FreeWalk V3はFreeWalk V2に現実世界の都市をシミュレートする仮想都市シミュレータを備えたものです。人間の参加者と社会的エージェントの間の社会的コンテキストを提供するようデザインされています。上記のように、FreeWalkのデザインは、社会的インタラクションの決定力が人間の参加者から仮想環境へ移っていく方向に沿って進化し、その機能を広げてきました。
上記のように進化してきたFreeWalkは以下のような特徴を持っています。
まず、FreeWalkが仮想都市空間モデルのVRMLデータを読み込み、そこに人間の参加者がアバターとして入ります。さらに、大規模群集によるシミュレーションの実現のため、人間の参加者のみでなく、多数のエージェントを加えることができます。これらのエージェントは、人間集団とのインタラクションに従事することができる社会的エージェントです。この社会的エージェントの行動は、あらかじめシミュレーション設計者によって記述されています。この記述のための言語が、シナリオ記述言語Qであり、エージェントにシナリオを与えるというアプローチで記述を行います。
これまで、以上のような機能の実現とともに、FreeWalkを用いて仮想空間における避難誘導実験などを行ってきました。現実空間で行われた避難誘導実験をFreeWalkでシミュレートし、そこに人間の参加者をアバターとして入れることで、仮想空間上でのシミュレーションによる避難誘導の学習効果を調査するなど、マルチエージェントシミュレーションにユーザが参加できることを確認した実験などを行ってきました。
現在、このような仮想空間における避難誘導だけでなく、FreeWalkを通した新たな人間−人間間、人間−エージェント間インタラクションの模索など、現実の都市と仮想都市の連動を実現するインタフェースとしてのFreeWalkの研究や、インターネットを介したユーザの参加や、エージェントによるより自然な大規模群集の生成など、マルチユーザマルチエージェント仮想環境としてより完成度を高める研究を進めています。
[スーパーバイザー]
石田 亨
教授
京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻
Mail : ishida at i.kyoto-u.ac.jp
HomePage : /~ishida/
[研究メンバ]
中西 英之
助手
京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻
Mail : nakanishi at i.kyoto-u.ac.jp
HomePage : /~nuka/index_j.html
大石 隆俊
修士課程学生(M1)
京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻
Mail : oishi at kuis.kyoto-u.ac.jp
谷塚 俊輔
修士課程学生(M1)
京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻
Mail : taniduka at kuis.kyoto-u.ac.jp
渡邊 亮
学部生(B5)
京都大学工学部情報学科計算機科学コース
Mail : r-nabe at kuis.kyoto-u.ac.jp
[謝辞]
In FreeWalk3, collaborated with:
Please send questions to "fw-admin at lab7.kuis.kyoto-u.ac.jp"