Research――具体的な研究内容

実現方法

物体との対話は、RFIDを物体に取り付け、物体を仮想空間にマッピングすることで行います。読み取り機がRFIDの情報を読み取り、それを仮想空間で物体と1対1に対応させたエージェントに反映します。部屋中の物体に対応した多数のエージェントは大規模エージェントサーバCaribbean上で動かします。

取り組む問題

1. 物体の対話の調整を考える

本プロジェクトでは複数のエージェントが存在する状況での対話、マルチエージェント対話を扱います。各エージェントは自律して動きますので、エージェントのそれぞれが自分の役割に応じた対話ができるだけでは問題が生じます。窓とクーラーを例にしてみましょう。窓は『暑いと言われたら開けてあげなくては』と思っています。クーラーは『暑いと言われたらスイッチを入れなくては』と思っています。窓とクーラーの対話機能を作ることができたとしても、人間が『暑い』と言った途端に窓が開き、クーラーが入るのでは意味がありません。

各エージェントがめいめいに対話を行うと、対話コンテクストが偏在し、エージェント群全体で一つにまとまりません。エージェント群全体が役に立つものとなるためには、コンテクストを統括し、調整を行うことが必要になります。

マルチエージェント対話に関連した研究として、FreeWalkシナリオ記述言語Qを用いた研究を行いました。この研究は、相手への対応の仕方を頭の中に複数持つ一人のエージェントが、対応方法の調整を行うことを目的としています。以下の例では、店員エージェントが、服のことを訊いてきた客を道を訊いてきた客より優先するように調整を行っています。
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2. ドメインを超えた対話の実現

物体は人間とも対話しますが、物体同士でも対話します。時計は日付と時間を答える機能を持ち、冷蔵庫は日付を聞くと中に入っているものの賞味期限と紹介できる機能を持つでしょう。このとき、まず時計に日付と時間を確かめて、それから冷蔵庫に期限切れのものがないか聞くより、時計の返答を聞いて冷蔵庫が自動的に答えてくれるほうが理想的です。 時計は日時のドメイン、冷蔵庫は中に入っている食品の情報というドメインを持っています。これらドメインを超えた対話が実現できるのかも考えます。



Last Update : 2006.04.17 Send questions or comments to: rtanaka at ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp